今スーパーなどで品切れが多くブームとなっている「アマニ油(亜麻仁油)」に注目しました。
油といえば「体に悪い!」、「太る!」というイメージがつきものですが、こちらは「体にいい油」として注目を集めています。
でも、どんな油なのかよく分からない!効果的な食べ方は?という方に、気になる「アマニ油(亜麻仁油)」の基本情報や健康効果、ダイエットにも適した使用方法などをご紹介します。
正しい知識を身に付けて、日常の食卓に取り入れてみたらいかがでしょう。
アマニ油の効果
アマニ油(亜麻仁油)には、さまざまな効果効能を持つといわれています。
しかも、女性にうれしい効果効能がたくさんあるということで知られています。
脳を活性化し記憶力や学習能力を高める効果
アマニ油(亜麻仁油)には、αリノレン酸が多く含まれています。
α-リノレン酸は、体内に入ると同じω(オメガ)-3系の油であるDHAやEPAに変換されます。
アマニ油(亜麻仁油)に含まれているDHAは、脳や神経に密接に関係しており、不足することで異常が現れることで知られています。
神経細胞を活性化し、情報伝達をスムーズにし、脳機能を活性化させることで記憶力や学習能力を高める効果があります。
αリノレン酸は、脳細胞の活性化を促す効果、つまり脳の健康を維持する効果があるといわれているのです。
高血圧やコレステロールを正常化し生活習慣病の予防・改善効果
αリノレン酸は、動脈硬化や高血圧の予防にも効果があるとされています。
α-リノレン酸などのω(オメガ)-3系には、コレステロール値や血圧を下げる働きがあると同時に血管をしなやかにして血行を改善する働きがあります。
コレステロール値を正常なものに導き、生活習慣病の改善や中性脂肪を低減する効果も期待できます。
心疾患や脳疾患の原因である血栓に対しても効果があり、血小板の凝集を抑えるなどの働きも知られています。
アトピーや花粉症などのアレルギー症状を緩和し体質の改善をする効果
アマニ油(亜麻仁油)に含まれるα-リノレン酸には、アレルギー症状を緩和する効果があります。
アレルギーの原因のひとつとして、リノール酸の過剰摂取があります。
リノール酸とは、n‐6系の必須脂肪酸のひとつで、血中コレステロール値や中性脂肪値を一時的に低下させる働きがあります。
その一方で、摂りすぎるとアレルギーを悪化させたり、大腸ガンの危険性を高めたりと体にとって良くない影響ももたらします。
α-リノレン酸は、リノール酸に対して競合的に働くため、亜麻仁油はアレルギーに対して有効的な成分であるといえるのです。
アマニ油(亜麻仁油)には、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状を緩和し体質の改善にも期待できるとされています。
便秘や肌荒れを改善し美肌効果
アマニ油(亜麻仁油)には、便秘や肌荒れを改善する効果も期待できます。
αリノレン酸には、皮脂量をコントロールする、肌にハリを与える、皮膚からの水分蒸発を防ぐなどの効果もあるとされています。
乾燥肌にも、オイリー肌にも、そして、アンチエイジングにも有効とされていて、女性にとっては美肌作用にうれしい効能です。
紀元前500年ごろに、医学の父と呼ばれるヒポクラテスが便秘薬としてアマニを使っていたという記述も残っています。
アマニ油の食べ方は?
以上のように、さまざまな効果効能があることが分かりましたが、そうした効果効能を効果的に手に入れるには、食べ方に気をつけることが大切になります。
次に効果的な食べ方をご紹介します。
加熱しない
アマニ油(亜麻仁油)は熱に弱いという性質があります。
加熱すると酸化してしまい、生臭いにおいも出てきます。
また、アマニ油(亜麻仁油)本来のおいしさも感じられません。
アマニ油(亜麻仁油)は加熱しないで、ドレッシングにしてサラダにかけたり、お味噌汁にひとたらしするなど、そのまま直接取るようにしてください。
適切な摂取量
アマニ油(亜麻仁油)は健康によいからといって、たくさん摂ることはNGです。
あくまでも油なので、たくさん取るとカロリーオーバーになってしまいます。
アマニ油(亜麻仁油)は、1日小さじ1杯を目安にしましょう。この分量で、1日に必要なオメガ3を摂取することができます。
アマニ油(亜麻仁油)には、厚生労働省が摂取を推奨している「オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)」が60%含まれています。
これを元にオメガ3脂肪酸の摂取量(一日あたり幼児0.9〜1.2g未満・子供1.3〜2.5g・成人約1.6〜2.4g)を元に割り出した量です。
アマニ油を食べる時の注意点と保存方法
積極的にアマニ油を摂取していきたいところですが、気を付けたいことがあります。
効果効能が数多くあるアマニ油には酸化しやすいと言う欠点があります。
酸化したアマニ油を摂取すると、消化器官や血液の流れに悪影響を及ぼし、ひどい場合には動脈硬化などの病気につながることも考えられます。
健康によいといわれていても、酸化したアマニ油は逆に身体に害を与えてしまいます。
酸化しないように保存する、早めに食べ切るなど心がけ酸化したアマニ油は摂取しないようにしてください。
酸化したアマニ油の見分け方
酸化してしまったアマニ油(亜麻仁油)の見分け方には、このようなものがあります。
色が濃くなっている
アマニ油は元々「魚臭い」と表現させるちょっとクセのあるオイルですが、酸化することで更にクセのある匂いに変化します。
また、本来黄金色をしているアマニ油ですが、酸化することでその色は濃くなりますので購入時よりも色が濃くなっている時は酸化している可能性が高いです。
保存方法と賞味期限
アマニ油(亜麻仁油)は熱に弱く、空気や光に当たると酸化しやすいと言う性質があります。
購入する際には、遮光している容器に入っているものを選びましょう。
また、家で保存するときには、光が当たらない暗い場所に置くようにします。
開封前・開封後も光の当たらない冷暗所(冷蔵庫がおすすめ)で保管し、開封後は1か月をめどに食べきることをおすすめします。
なお、熱に弱いですが、常温保存はできます。
アマニ油はダイエットにもおすすめ!
アマニ油を、毎日スプーン1杯摂取することで、ダイエット効果も期待できるそうです。
アマニ油のダイエット効果について解説します。
血中の中性脂肪値を下げる
亜麻仁油に含まれるα-リノレン酸には、血中の中性脂肪値を下げるはたらきがあります。
α-リノレン酸は体内で作り出すことができないため、食品から摂る必要がある必須脂肪酸です。魚油に多いDHAやEPAと同じオメガ3系脂肪酸に分類されます。
オメガ3系脂肪酸は、体の組織の機能を正常に保つために欠かせないもので、現代人の健康管理に必要といわれています。亜麻仁油を摂ることで、オメガ3の摂取量を増やせますよ。
血流を促し新陳代謝を上げる
亜麻仁油に豊富なα-リノレン酸は、血管をしなやかにする作用があるため、血行を促すのに役立ちますよ。
また、α-リノレン酸は体内でEPAやDHAに変換されます。EPAには、血流をスムーズにするはたらきが。そのため、α-リノレン酸やEPAは、血管や血液の健康を保つのに重要な栄養素といえます。
腸内環境を整え便秘対策に有効
オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)を豊富に含むアマニ油は、便秘対策に効果があると言われています。
α-リノレン酸の摂取で、腸内フローラ(腸内細菌)のバランスを整えるはたらきが期待できます。
また、アマニ油には腸の動きを活発化させるオレイン酸も含まれています。
アマニ油は、腸内環境や便通が気になる方におすすめです。
以上の作用が期待できることからダイエットにも効果があると考えられています。
毎日スプーン1杯のアマニ油を取ることで始められるため簡単に始められるダイエット法といえます。
しかし、いくらアマニ油が身体にいいからといっても、摂取しすぎはカロリー過剰になってしまいます。
アマニ油は子どもにもあげていい?
アマニ油は子どもに与えても問題ありません。
アマニ油には、脳の発達や目の機能の発達を促進する効果、骨を丈夫にする効果、アレルギーを抑える効果など、子どもたちにとってもうれしい効果・効能がたくさんあるとされています。
毎日摂っても大丈夫ですが、取りすぎには注意してください。
1日あたり、子どもなら3g、幼児なら2g程度を目安にしてください。
まとめ
アマニ油(亜麻仁油)は、体内で生産できないα-リノレン酸を豊富に含む食品で、身体に非常にいい効果が期待できる食品と言うことが分かりました。
アマニ油の取りすぎには十分注意しながら毎日スプーン1杯のアマニ油を取ることから始めてみてはいかがでしょう。
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