秋の夜空に浮かび1年で最も美しいとされるお月さまを眺めるお月見の日を十五夜と呼び、日本の秋の風物詩ともいえます。
そして、十五夜の後には、「十三夜(じゅうさんや)」という日本古来のお月見の日があります。
しかも、十五夜を見たなら、その後の十三夜の月も見たほうが縁起がよいといわれています。
この十三夜の意味や由来、風習、お供物や十五夜との違いについてご紹介していきます。
ぜひ参考にして現代のお月見を楽しんでみてください。
十三夜とは?
十三夜とは、旧暦(太陰暦)で毎月 13 日の夜のことですが、特に旧暦9月13日の夜を指して一般的には十三夜と呼んでいます。
十三夜の月は、十五夜の約1ヶ月後であることから「後の月」とも呼ばれています。
・栗や豆の収穫を祝うことから「豆名月」「栗名月」とも言います。
・十五夜の「中秋の名月」と合わせて「二夜の月」とも言います。
新暦では、十五夜と同様に十三夜も毎年ちがう日になります。
十三夜は、満月、または満月に近い月の十五夜に対して満月から少し欠けた月で、十五夜の次に美しい月とされています。
また、中秋の名月を見たら、十三夜の月を見ないと「方月見(かたつきみ)」といって縁起が悪いとされていたようです。
十三夜の由来は?
十三夜の由来については、諸説あるようですが十五夜と違い日本固有の風習のようです。
※「今夜名月無雙」(こんやめいげつむそう)=今夜の名月は他に並ぶものが無いほど美しいと言う意味です。
2021年の「十三夜」は、いつ?
では、今年はいつ、お月見をしたら良いのでしょうか?
十三夜は、十五夜同様旧暦の日付で定められているため、毎年同じ日にやってくるとは限りません。
2021年の十三夜は、10月18日(月)です。
2021年の十五夜は、9月21日(火)ですので、片月見とならないよう、両日共お月見を楽しみましょう。
十三夜の風習と十五夜との違いは?
どちらのお月見も、風流をたのしむイベントでもあり、この季節の収穫を感謝する収穫祭の意味もあります。
自然が私たちにもたらす恵みへ感謝すると共に翌年の豊作も願うという意味が込められています。
十五夜は、中国から伝わったものに対して十三夜は日本で生まれた風習であるようです。
十五夜も十三夜も、お月見を楽しむことを大切にしており、どちらか一方しか見ないことを「片見月(かたつきみ)」・「片月見」と呼びます。
片月見は、縁起の悪いこととされ、災いが来るといって忌まれていたようです。
また、昔は十五夜と十三夜を同じ庭で見る風習があったようです。
十五夜と同じように、栗や大豆、果物など秋の実りとともに月見団子をお供えする風習があります。
団子の数は12ないし13がよいとされます。
月見団子は、お月様から見えるところもしくは、床の間にお供えしましょう。
ススキやナデシコなど、秋の草花も飾る風習があります。
特にススキは、鋭い切り口が魔除けになると言われています。
茎の内部が空洞のため、神様の宿り場になると信じられていたため、古くから神様の依り代(よりしろ)と考えられていました。
悪霊や災いなどから収穫物を守り、翌年の豊作を願う意味が込められています。
十三夜のお供えもの
お月見には、美しい月を眺めるだけでなく、収穫に感謝して、月に見立てたものや収穫物をお供えするという風習もあります。
※お供えとは、お月見の日にお供えものを飾ったり、お皿に並べたりすることです。
こちらでは、お月見のお供えものである月見団子、ススキ、農作物(栗、大豆、果物類)などの意味について、それぞれ見ていきましょう。
月見団子
月見団子は、お団子を満月に見立て、お供えされます。
お供えする理由は、収穫物であるお米を使って団子にし、農作物の豊作を祈る意味が込められています。
また、十五夜では15個、十三夜では13個を、ピラミッドのように積んでお供えするのが本来のようです。
ススキ
秋の七草の一つでもあるススキには、昔から悪霊や災いなどから収穫物を守り、翌年の豊作を願う意味が込められています。
そして、鋭い切り口を持つススキは魔除けになるともされており、庭や水田に立てたり、軒先に吊るす風習が今もあります。
農作物
お月見は、豊作を祝う行事でもあることから栗、大豆、果物など、収穫されたばかりの農作物をお供えし、収穫に感謝します。
まとめ
2021年の十三夜は10月18日(月)です。
十三夜の由来を知って、たまには家族でお月見など如何でしょう。
秋の夜空に輝く、きれいなお月さまを家族で眺めながら、ご紹介した十三夜の由来や意味などを、お子さんに伝えてみてはいかがでしょうか。
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